珠洲だより

                       2012年

2012/1/7 厳しい冬の個展?!
つくり手の厳しさを感じ、思わず伝えずにはいられない。
窯から出されたものたちは、それで完成というわけにはいかない。
高台のざらつき、とけなかった灰が付着し使い手にとって使いづらい
表面のざらざらをベーパーのやすりを使って、一点ずつ磨いていく。
静かに雪が降る中、朝から日が暮れるまで「シャカシャカ」という音が昨日に引き続きしている。
どんな仕事でも見えない大変さがある。

側で感じるつくり手の辛さを、言葉に並べて伝えたくなる。
でも彼はきっと、個展会場で立ってもこんな仕事の積み重ねで
できていることを言わないだろう。
つくり手にとって目の前にできたものが生き様そのものであり、
言葉以上のものを伝えると思う。


でも私たちは、ものが作られる背景を知らなくなりすぎているようにも感じる。
使い手に渡ってからものの命が始まります。
育てたくなるなるようなものに一人でも多くの人が出会って欲しいと願います。

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