越中瀬戸焼の陶芸一家に生まれながら、金工の道を志した彼女はどこかたくましく芯が一本通っている感じです。
金属がもつ硬さは、時間をかけ彼女の手の中で柔らかいラインとなって動き出します。
今回のテーマ“ゆらぎ”は、舟あそびの中で初めて彼女が見せてくれる世界となります。
立体作品・壁面作品・器・花入れに加えて、お茶の中で使ってみたくなるような蓋物・建水、そして素敵なアクセサリーがそろいます。
渋いモノトーンの金工の世界をご覧ください。
店主 舟見
自然から閃きをえて、私はいったいどれだけ美しい感覚に気づき、自分に取り込むことができるのだろう…そんなことを考えながら制作をしてきました。
金属の強靭さと脆さ、両極の要素を併せ持つ形は、生命体がもつ意思、永久への憧れを表しています。
透かしの作品は静と動で例えると動の表現。
硬質で重厚な金属を透かし捩じった立体は自然の循環をイメージし、自分の中にある大事な感覚(記憶に留めたい感覚)と重ね合わせて制作したものです。
円い器は、初めて静の気配をイメージしました。
内にはパワーの蓄積を、いびつなフォルムには、しなやかに変化を受け入れる意思を表しました。
珠洲という海の街に思いを馳せ、旅人のようにまだ見ぬ新しい感覚を探してまっさらな気持ちで取り組みました。お出かけの難しい時期ではありますが、個展をお知らせ申し上げます。
釋永 維
2020.9.18(金)~9.27(日)
10:00〜18:00
*会期中無休
*作家在廊
9.18(金)9.19(土)9.20(日)9.26 (土)9.27(日)
場所:Gallery 舟あそび
石川県珠洲市若山町出田41-2
0768-82-3960